赤字がずっと続くと会社はいずれ倒産するでしょう。しかし、10年以上も赤字が続いているにもかかわらず倒産しない会社もあります。逆に、黒字が続いていても突然倒産してしまう会社もあります。実は会社が倒産するのかどうかというのは黒字なのか赤字なのかではありません。
会社が倒産するのは会社にお金が無くなった時です。逆に言えば、会社にお金が十分にある状態であれば、倒産しようにもできないわけです。ですから、資金繰りは非常に大事なことだといえるでしょう。支払うべきお金が無くなると支払いができなくなりますが、それが続くと取引してくれる会社はなくなるでしょう。
それが倒産につながるわけです。売り上げが伸びて営業を拡大しているにもかかわらず、お金が減るという状況はよくあります。会社は常に現金商売をしているのではありません。売り上げが伸びれば将来的にもたらされるお金も増えますが、それにはタイムラグが発生します。
入金のタイミングは少し遅れるからです。たとえば、大きな取引が成立して事業に取り掛かったとしても、実際に支払いが行われるのは数か月先になることは珍しいことではありません。それにもかかわらず、従業員へは給料を支払わなければなりませんし、仕入れ先に支払いが必要となることもあります。このためのお金を準備していくことが資金繰りです。
資金繰りが悪化すると、帳簿では黒字になっていたとしても支払うものが支払えなくなり、倒産に追い込まれることがあります。